アルプスと平和の国⑨ スイス建国の地(2) 古都ルツェルン

スイスの中央部と言えばいいのか、中央スイスは、四森州湖(ドイツ語で4つの森の州の湖)、または観光客向けに分かりやすくルツェルン湖、

その周りのルツェルン州、シュヴィーツ州、ウーリ州、ウンターヴァルデン州は、スイス建国の地であり、ウィリアム・テル伝説の舞台です。

それだけに、この地方はスイス人にとって特別な意味を持っていて、「スイス人の心の故郷(ふるさと)」と、形容されているようです。

4つの州の中で一番面積が広いのがルツェルン州です。
スイス連邦の起源となった3つの州に続き、スイス連邦の4番目の州となったのが1332年で、地理的にもスイスの心臓部に位置し、山々と湖に抱かれた美しい風景は、まさに「スイスの中のスイス」といった感じがします。

ルツェルン州の中心となるのは、四森州湖の北西端に位置する古都ルツェルンです。
空港のあるチューリッヒから、列車でも車でも約1時間と交通の便が良いので、観光に来る人はそのまま、ルツェルンに来る人が多いかもしれません。

私は一度、もうずっと昔ですが、ルツェルンを観光に訪れた時に、チューリッヒ空港からそのまま真っすぐに、ルツェルンに来ました。

市内にホテルを取り、全部は見れませんでしたが、駅前、旧市街、ライオン記念碑、氷河公園、ロイス川のほとり、カぺル橋、シュプロイヤー橋などを散策しました。

私はカぺル橋のすぐ近くの旧市街よりの、ロイス川のほとりのレストランで、食事をしました。
日本と反対で、メインが魚で副食にご飯が付いていました。
ご飯は日本のものと違い、ふっくらというより、細長くパサパサでしたが、それでもとても美味しかった事を覚えています。

ルツェルンを訪れた時に感じたのは、外国に来たという感じがあまりしなかった事です。
カぺル橋のすぐ近くのロイス川のほとりに座って、くつろいでいました。
ロイス川を白鳥が泳いでいました。
川に手を入れると、とても冷たくて気持ち良かったです。

ルツェルンは古い街ですから、そう感じたのかもしれませんが、他にも古い街はたくさんあるのに、ルツェルンだけは、安心出来るというか、落ち着くというか、懐かしいという感じすらありました。
やっぱり中世の面影が残った街ですから、現代とは違って、時間の流れが遅く、心が落ち着くのかもしれません。